焼結機械部品とは
粉末冶金の生産品目の１分野ではありますが、生産品目金額の面から見ると全体の約70％を占めています。
焼結機械部品の用途は、大きく、「輸送機械用」、「産業機械用」、「電気機械用」の3つに分類されますが、全体の90％を「輸送機械用」が占めています。
輸送機器の中でも四輪車向けが圧倒的に多く、主にエンジン、駆動系、シャーシに使用されています。
また、複合軟磁性材料を使用したソレノイドやセンサ等の電装部品にも適応が拡大しています。
産業機械関係の用途例
事務機械
ドラム用駆動ギア
- 部品名
- ドラム用駆動ギア
- 用途
- 複合機ドラム駆動部品
- 重量
- 49.0～49.8g
- 特徴
- フランジ部はヘリカルギア（はすば歯車）、ボス部はスパーギアのダブルギアになっています。特殊な金型構成で成形しています。高画質を実現する為、高精度となっています。また、ボスギア端面にはドラム交換時に相手ギア端面にはドラム交換時に相手ギアを誘導する誘い込みが設けられており、粉末冶金では難しい形状を実現しています。
土木建設機械
- 油圧バルブ
繊維機械
ブラケット
- 部品名
- ブラケット
- 用途
- ホビン糸固定及びその他固定部品
- 重量
- 30～190g
- 特徴
- 材料は一般的な鉄-銅-炭素系を使用し、紡績機内の各固定部品であり、異形状である事が特徴です。耐食性が要求される為、蒸気防錆処理を行っています。
糸が通る箇所で使用する製品は角部を金型で丸くなるように工夫されています。 紡績機用として、他にクランプホルダー、レバー、ギア、カップリングなどがあります。
- カム・レバー・ケース
農業機械
- 非円形ギヤ
油圧機械
サイクロイドギア部品
- 部品名
- サイクロイドギア部品（ピニオンギア、インターナルギア、ガイドブロック）
- 用途
- モータポンプの油圧を発生させる為の部品
- 重量
- 5～30g
- 特徴
- 多くの油圧ポンプには粉末冶金製品が使用されています。この製品は低騒音・低脈動のために開発されたハイポサイクロイドギアです。世界の多くの医療用ベッドや椅子の可動部に使用されています。材料は鉄-銅-炭素系やニッケルを含有している材料が使用されています。
- トロコイド部品
汎用エンジン
コネクティングロッド
- 部品名
- コネクティングロッド
- 用途
- エンジン
- 重量
- 150g
- 特徴
- アルミ合金を焼結鍛造法で生産し、汎用エンジンに使用されています。
アルミダイキャストに比べて摺動部の限界面圧及び疲れ強さに優れています。
- プレートアイドルギヤスラスト・シャフトアイドルギヤ