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焼結摩擦材料とは

クラッチ・ブレーキに命吹き込む!~高性能複合材のスーパーコントローラー~

  • 摩擦ブレーキやクラッチのライニングやフェーシングとして使われています。
  • 粉末冶金法の「色々なものが混ぜられる」という特徴を活かして製造される複合材料です。
  • 材料には大別して銅系と鉄系の二つがあり、それぞれ、要求特性に合わせて様々な摩擦成分や潤滑成分が添加されています。

現代社会に欠かせない輸送手段である自動車やバイク、電車や自転車など、動くもののほとんど全てにブレーキが搭載されています。 このブレーキには制動力を得るために、通常はレジンと呼ばれる樹脂系の摩擦材料が使用されますが、特に高温、高負荷で且つ安定した大きな制動力が必要なもの(例えば大型バイクや新幹線など)には主に焼結摩擦材料が使われています。

この焼結摩擦材料は、耐熱性が高い金属の特徴を活かして、前述した過酷な条件で高い性動力を実現することが可能な材料であり、尚且つ粉末冶金の「多種多様な材料設計」という特徴を最大限に活かして、自由な材料配合により最適な材料設計が行えるため、ブレーキだけでなくクラッチの摩擦板や電車のパンタグラフ用すり板など、安全基準が厳しく、かつ私たちの生活に密着した重要な部品に数多く用いられており、粉末冶金の中でも非常に重要で興味深い材料です。

焼結摩擦材料のメリット

  1. 耐熱性があり、高負荷条件でも安定した摩擦係数を示し、摩耗も少ない。
  2. 摩擦係数が高く、かつ、安定している。
  3. 機械的強度が高く、厳しい使用条件でも信頼性が高い。
  4. 熱伝導性が高く、放熱により摩擦面温度を低く抑えることができる。
  5. 高性能であり、コンパクトな機器設計ができる。

特徴比較

摩擦材料は様々な種類があり、大別すると有機質系と無機質系に分類されます。
焼結摩擦材料の特徴をディスクブレーキ用の焼結パッド(無機質系)とレジンパッド(有機質系)を例に紹介します。

焼結パッドとレジンパッドの材質・工法について
焼結パッド(無機質系) レジンパッド(有機質系)
焼結パッド(無機質系) レジンパッド(有機質系)
焼結パッドとレジンパッドの比較
焼結パッド レジンパッド
価格
制動力
耐摩耗性
静寂性