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焼結含油軸受一般機械の用途例
一般機械
油圧ショベル用関節ブッシュ
油圧ショベルの掘削部には多くの関節部があり、そこには焼結含油軸受が使用されております。摺動面には非常に高い面圧が掛かるので、熱処理によって高度を高めた材料が使われています。また摺動面に塗布されたグリースや滲み出た含浸油の保油を形状面でも高まる様になっています。
硬度および自己潤滑性を高めた材料の改良により、耐焼付性および耐摩耗性が向上し、この様な高面圧用途においても焼結含油軸受が使用されるようになりました。

リードスクリューナット
焼結製リードスクリューナット(写真参照)は、焼結体の多孔質部分に油を浸み込ませ、自己給油方式で潤滑する軸受部品です。 従来の鋼材製ナットとは異なり、グリスの塗布も表面処理も不要のままで潤滑効果が在るのでそのまま使用することが可能です。
リードスクリューとは、『軸方向のみの負荷荷重を受け、モータ等の回転運動を直線運動へ変換する機械要素』です。
リードスクリューの相手方にはナットが使用され、ワーク一体もしくはナットを取り付けられワークの搬送と位置決めに重要な役割を果たします。(図参照)
これまで、主に半導体製造装置、産業用ロボット、工作機械の搬搬送・位置決め等に使用されていましたが、現在では、様々な分野の機械(食品機器、医療機器、印刷機器、アミューズメント機器)などの他、自動車、列車や航空機などの車両用等、用途が拡大しています。
その他の機械
エアーシリンダー軸受
エアーシリンダーは、圧縮空気を動力源とするアクチュエーターです。圧縮空気のエネルギーを直線往復運動に変換することで自動化や省力化に幅広く使用されています。
エアーシリンダーのピストンロッドをガイドし摺動案内するために焼結含油軸受が使用されています。
焼結含油軸受は、軸が回転することにより油膜形成され摺動する使用方法が一般的ですが、エアーシリンダーのガイド軸受は、軸がスライド摺動する使用方法のため油膜形成には不利なため、軸受材料および含浸油を最適化しています。
| 使用箇所 | エアーシリンダーのガイド軸受 | |
|---|---|---|
| 使用材料 | 銅系焼結材、鉄系焼結材 | |
| 使用材料 | 面圧 | 0.1~1.5MPa |
| すべり速度 | 50~500mm/s | |
| 温度 | -10~60℃ | |
| 雰囲気 | 大気中 | |

ドアクローザ軸受
ドアクローザは、玄関などのドア上部に付いており、ドアを油圧によりゆっくりと自動的に締めるための装置です。
焼結含油軸受にはスムーズな動きを支えるための摺動性、強風や外力が加わったときの衝撃に耐える強度が求められます。
それらの要求に応えるよう軸受材料、含浸油を最適化しています。
| 使用箇所 | ドアクローザ ヒンジ部の軸受 |
|---|---|
| 使用材料 | 鉄系焼結材 |




